合唱曲として親しまれている「モルダウ」を解説します。
モルダウ (交響詩「我が祖国」より)
(2分23秒 曲/スメタナ)
「モルダウ」は、スメタナが作曲した交響詩「我が祖国」の中の1曲。
スメタナは、チェコを代表する作曲家として有名です。
スメタナの祖国(チェコスロバキア)は、1620年から300年間、オーストリアのハプスブルク帝国に支配されてきました。
スメタナが生まれたのは、1824年で、この時代もオーストリア帝国の支配下です。
帝国の支配は、たいへん厳しいものがあり、母国語が禁じられるなど、チェコスロバキアの人々は、屈辱的迫害を受けていきます。
人々は、この支配から逃れ、「自分たちの国をつくりたい」という思いを強くしていきました。
この中、スメタナの作った曲が、「祖国の歴史と自然を歌った」 一連の作品で、交響詩「わが祖国」です。
交響詩とは、文学や人々の思いを管弦楽により表現する音楽のスタイルです。
「わが祖国」は、全6曲からなっています。
作品1:高い城 / 作品2:モルダウ / 作品3:シャルカ
作品4:ボヘミアの牧場と森から / 作品5:ターボル / 作品6:ブラニーク
このページで紹介する作品2の「モルダウ」は、源流から始まり、祖国の風景が、感動的に歌われていきます。
小さな水流は、次第に川幅を広げ、森を流れ、時には、激しく流れます。
「モルダウ」は、音楽の時間に歌った思い出の曲になるのではないでしょうか。
スメタナ、1884年没。
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