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一、更け渡る秋の夜
庭に鳴く虫の音 萩原(はぎわら)の伏庵(ふせいお) さらぬだに此の身(このみ)は 旧にし(ふりにし)世忍ぶに 淋しさは身に染む(しむ) 淋しさよ伏庵 淋しやな秋の夜
二、更け渡る秋の夜
峰に鳴く鹿の音(ね) 山陰(やまかげ)の伏庵 さらぬだに此の身(このみ)は 過ぎにし世忍ぶに 悲しさは身に染む(しむ) 悲しさよ伏庵 悲しやな秋の夜 |