蛍の光 卒業の愛唱歌

イラスト/蛍の光 卒業の愛唱歌

3月は、卒業の季節、卒業式が、全国の小学校・中学校・高等学校で行われます。

卒業時には、友との別れ、教育の一つの課程を終えた充実感、そして、未来への希望など、さまざまな思いが交錯します。

卒業式の時に歌われる歌として、「蛍の光」があります。
今回のテーマは、「蛍の光 卒業の愛唱歌」です。

「蛍の光」の原曲は、スコットランド民謡で、曲名を、
Auld Lang Syne(スコットランド地方方言)といいます。

日本では、「久しき昔」と訳されています。
曲の内容は、友との別れを歌ったもので、スコットランドの詩人 ロバート・バーンズ(1759年〜1796年)の作詞です。
Auld Lang Syne は、古くから、イギリス・アメリカで、送別の歌として愛唱されてきました。

この曲が、日本に紹介されたのは、明治時代初期で、稲垣千頴(いながきちかい)により、日本独自の詩がつけられます。

原詩と日本語詩は、まったく別のもの、参考に、原詩を1コーラス掲げます。
詩は、旧友と、共に過ごした日々を思い出し、語り合おうという内容です。

Auld Lang Syne

Should auld aequaintance be forgot,
And never brought to mind?
Should auld acquaintance be forgot,
And days of lang syne.

For auld lang syne, my dear,
For auld lang syne,
We'll tak'a cup o'kindness yet,
For auld lang syne.

では、卒業の愛唱歌、「蛍の光」をお聞きください。
1881年(明治14年)発表。

蛍の光  ⇒  歌詞掲載ページ (2分27秒 曲/スコットランド民謡 詞/稲垣千頴)

一、ほたるのひかりまどのゆき 書(ふみ)よむつきひかさねつつ
いつしか年も すぎのとを あけてぞ けさは わかれゆく

二、とまるもゆくも かぎりとて かたみにおもう ちよろずの
こころのはしを ひとことに さきくとばかり うたうなり

「蛍の光」と共に、卒業式で歌われてきた「仰げば尊し」があります。

仰げば尊し  ⇒  歌詞掲載ページ (2分57秒 曲/文部省 詞/文部省)

唱歌として、1884年(明治17年)に発表されました。作曲・作詞者は不詳です。
師への感謝の気持ちと友との別れが歌われます。

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